<食中毒>食材や調理器具の管理をしっかりと

■症状と原因

 食中毒は、細菌やウイルスなどが付着した飲食物を口にすることで起こる腹痛、下痢、嘔吐、吐き気などの急性胃腸症状です。症状は、感染してから一定の潜伏期間(数時間後~3日程度)を経て現れます。多くは2~3日で自然に治りますが、重篤化すると命にかかわることもあります。

 夏場のアウトドアで起こる食中毒のほとんどは、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、サルモネラ属菌などの細菌が原因です。加熱の不十分な肉による感染や、生肉を触った調理器具からの感染が多く見られます。

■応急処置

 下痢や嘔吐により脱水症状を起こしやすいため、水分補給が大切です。スポーツドリンクや常温に冷ましたお茶などを少しずつ摂るようにします。冷たい水や清涼飲料水は、胃や腸を刺激するので避けましょう。激しい下痢や嘔吐、発熱、血便、意識障害などが見られる場合は、すぐに病院を受診してください。

■予防法

 調理や食事の際は石けんでよく手を洗い、食材は調理の直前までクーラーボックスに入れておき、新鮮なうちに調理し、なるべく早めに食べ切るようにしましょう。生肉や生魚は野菜などにくっつかないようにし、まな板やトング、布巾、食器などの管理や殺菌にも気を配りましょう。バーベキューでは、生肉と焼けた肉のトングや箸を分けると安全です。

監修/入谷栄一(いりたに・えいいち)先生
いりたに内科クリニック院長。総合内科専門医、呼吸器専門医、アレルギー専門医。日本メディカルハーブ協会理事。東京女子医科大学呼吸器内科非常勤講師。在宅診療や地域医療に力を入れる他、補完代替医療やハーブ、アロマに造詣が深く、全国各地で積極的に講演活動も行う。著書に『病気が消える習慣』、『キレイをつくるハーブ習慣』(経済界)など。

監修/入谷栄一先生
監修/入谷栄一先生

日本メディカルハーブ協会HP

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