Aさんは、どうすればよかったのでしょうか? エピソード2で見てみましょう。

■エピソード2

医師:今日はどうしましたか。血圧のお薬はまだありますよね。

Aさん:あ、はい。あのう、実は先日の定期健診で大腸潜血の陽性反応が出て、かかりつけの先生に相談するように言われまして。心臓がご専門の先生に大腸の相談をするのもどうかと思いましたが、ご意見をうかがえればと思ってうかがいました。

医師:そうでしたか。それはびっくりしたでしょう。

Aさん:そうなんですよ。先生、血圧と大腸の潜血とは何か関係があるのでしょうか。

医師:いえ、直接の因果関係はありません。しかし、年齢とともに血圧が少しあがり、大腸も年齢とともにポリープや腫瘍などができる確率は上がるので、血圧と比例していることはあります。

Aさん:なるほど。若いときとくらべると、いろいろとあるものですね。昔は定期健診の結果なんてまったく気にもしていなかったんですけれど。それで、どうすればいいでしょうか。

医師:私のところでは検査はできないので、一度専門の病院で検査してもらってください。

Aさん:どんな検査なんですか。

医師:たぶん、大腸ファイバー検査になると思います。

Aさん:え、結構大変な検査なんですよね。

医師:内視鏡を体の中に入れるので、大変と言えば少しは大変ですかね。検査そのものより、その前に水を2リットルくらい飲んで、下剤を飲むほうがちょっと。でも、今は検査の技術も進んでいるので、そんなに心配することも……。

(医師が言い終わる前に)

Aさん:分かりました。先生、あのう、もしよければ、ですが、一度、ずいぶん前に行ったことがある、胃腸が専門の〇〇先生に相談してもいいですか。先生がおっしゃっていることを信用しないわけでは決してありませんが、セカンドオピニオンとして意見を聞くだけ聞いてみたいんですが。

医師:もちろん構いませんよ。検査一つ受けるにしても、やっぱり納得したうえで受けないと、スッキリしませんからね。

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