毎年大型補強を繰り返しながらも、なかなか優勝争いに加わることができない4位の楽天。主力の高齢化が大きな問題となっているが、将来的に特に不安が大きいのが投手陣だ。先発で若手と呼べるのは早川隆久だけで、その下の世代は未知数の選手が多いだけに、近い将来ローテーションの中心となれる素材を狙いたいところだ。特に左が不足しているだけに狙いたいのが曽谷龍平(白鴎大)だ。同じリーグに上武大がいることもあって全国大会での実績はないが、リーグ戦ではイニング数を大きく上回る三振を奪うなど活躍。コンスタントに150キロに迫るストレートと鋭く変化するスライダーは一級品で、課題だったコントロールも年々レベルアップしている。早くから一軍の戦力となる可能性も高そうだ。

 3位のオリックスは投手、野手とも将来楽しみな若手が多く、中心選手も安定している。強いて言えば24歳以下の左投手で支配下登録の選手が宮城大弥だけという点が気になるだけに、サウスポーの有力投手を狙いたい。大学生なら楽天でも触れた曽谷が筆頭候補になるが、高校生で推したいのは門別啓人(東海大札幌)だ。サウスポーらしい角度があり、力を入れた時の140キロ台中盤のストレートは威力十分。高校生ながら体つきがしっかりしており、コントロールが安定しているのも頼もしい。甲子園出場はならなかったが、高校生のサウスポーでは筆頭と言える存在だ。宮城に続く投手としてぜひ狙いたい選手である。

 昨年の最下位から一気に2位へ浮上している西武だが、補強ポイントは少なくない。特に気になるのが野手で、中心選手は軒並み来年30歳以上となるだけに、将来の中軸候補は必要になるだろう。そこで狙いたいのが蛭間拓哉(早稲田大)だ。東京六大学で通算12本塁打を放っている左の強打者で、打撃の形も安定している。今年の春も厳しいマークに苦しみながらしっかりボールを選び、打率は3割を切ったものの4割を大きく超える出塁率を残した。たくましい体格だが脚力も抜群で、外野手としての総合力も高い。完全なレギュラーと言える選手が不在の外野陣だけに、早くから一軍の主力になれる可能性も高いだろう。

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