
5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
case.41 自分の手で作り上げたからこそ居心地のよい空間に
夫/保育士
家はとても個人的な場所なので、部屋をどのように使うか、どのように暮らすか、というのは人それぞれ。家の中が散らかっているように見えても、住んでいる人が快適だと感じることもあります。
逆に、他の人からはそれほど散らかっているようには見えないけれど、住んでいる人が「汚い」「片づけなきゃ」と悩んでしまうことも。貴子さんは、こちらのケースでした。
「キッチンや引き出しの中はけっこうきれいだったんです。でも、部屋の中にモノが散乱していて、片づけなきゃいけないとわかっていても見て見ぬふりをしていました」
3LDKの家に夫と住み、保育士としてフルタイムで働く貴子さん。過去には大掃除などのタイミングで家の中をきれいにできたこともあるので、自分はやればできるという自信があったそう。
貴子さんは、少しでもモノが収納場所に入っていないと落ち着かないタイプ。
「一度パントリーの中を片づけたことがあって、そこだけが癒やしの空間でした。ちょっと座れるくらいの広さがあるんですが、汚いリビングにいたくないので、そこに入って本を読んだりしていましたね」
仕事が忙しいこともあって片づけは進まないのに、大好きなフリマアプリを見て買い物をする毎日。いつのまにか、収納場所からはみ出たモノが家の中に広がっていきました。
「仕事から帰ったら片づけようって、いつもイメージはしていました。でも、玄関を開けた途端にやる気がなくなって、ソファに座ってダラダラしちゃって」