J1同様に2022年のJ2リーグ戦も残りわずか。代表ウィーク中に第38節が行われ、残り4節を残した時点で、新潟(勝点77)と横浜FC(勝点74)が優勝&昇格争いをリードし、3位から6位のプレーオフ進出圏内には岡山(勝点69)、熊本(勝点64)、大分(勝点60)、仙台(勝点59)となっている。ここで気が付くのが、かつてJ1の常連だったクラブの名前がないことである。
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まずは千葉だ。1992年に発足したJリーグの「オリジナル10」の一員。オシム監督時代に上位争いを続け、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)では2年連続(2005年、2006年)優勝という実績を残したが、2010年から13年連続のJ2暮らし。4度のプレーオフ進出も虚しく、どっぷりと「J2沼」にハマってしまっている。
昨季8位からの“進化”を誓った今季は、5月下旬の17節から22節まで7戦負けなし(4勝3分)という時期はあったが、第38節終了時点で勝点52(14勝10分14敗)の10位。21歳の大型FW櫻川ソロモン、19歳のDF西久保駿介と若手の台頭は収穫だったが、38試合で38得点(22チーム中17位)と得点力を欠き、シーズンを通して中位に漂っている。
チームを3年間指揮したユン・ジョンファン監督の今季限りでの退任も決定済み。鳥栖、C大阪で結果を残した指揮官で期待も高かっただけにサポーターからは「ユン監督でも無理なのか……」と落胆と失望の声もある。「オリジナル10」でJ2に降格したチームで唯一「J1復帰」を一度も果たせていないクラブであり、来季も14年連続となるJ2暮らしが濃厚。新監督の人選も含めて「ジェフのスタイル」を再確立させたいところが、果たしてどうなるか。
同じく、東京Vも「J2沼」から長きに渡って抜け出せていない。読売クラブ時代からの名門であり、J発足当初は実力&人気を兼ね備えた“盟主”だったが、世代交代の失敗、東京移転への批判などの中で徐々にチーム力が低下し、2005年にJ1で年間17位となってJ2降格。2008年にJ1復帰を果たすも1年で即降格になると、2009年以降は運営費が大幅削減となり、経営問題に揺れながらのJ2暮らしが続いている。