■酒豪キャラは30代に入って卒業

 映画女優としては、昨年の「マスカレード・ナイト」が興行収入38億円超えの大ヒットを記録。今年は主演作「コンフィデンスマンJP―英雄編―」を皮切りに、「シン・ウルトラマン」「百花」とヒット作が続いている。キャリアとともに長澤の演技の幅が広がっていることも人気を下支えしている。

「女性からの支持率が高いのが彼女の強み。女優歴22年のキャリアで詐欺師や母親役など演じられる役の幅も広がり、まさに今が旬。主演も張れますし、ヒロイン役もまだまだ全然できます。とにかくスタイルがいいので、『コンフィデンスマンJP』シリーズで見せたようなコスプレも似合いますし、セクシーな衣装もハマる。舞台女優としてもオファーが多く、各界のクリエイターがいま一番仕事をしたい女優と言われています。また、美容系のCMやモデル業などでも引く手あまた。女優として脂がのりまくっているこの時期に、どこまで仕事の幅を広げるのかとても注目しています」(前出の編集者)

 一方で、かつて報じられていたような男性関係のうわさやスキャンダルもほとんど聞かない。前出の週刊誌記者は言う。

「若い頃は路上で酩酊する姿や飲み会での酒豪エピソードがたびたび週刊誌で報じられました。泥酔して路上でタクシー前に立ちはだかる画像をインスタグラムにアップして炎上したこともありました。しかし、30歳になった頃からおとなしくなったみたいで、コロナ禍もあって写真週刊誌に撮られるような行動は一切していないようです。今では、謎に包まれた私生活も彼女の魅力のひとつになっています」

 芸能評論家の三杉武氏は、長澤まさみについてこう評する。

「20代前半から、山下智久さんとW主演した月9ドラマ『プロポーズ大作戦』や上野樹里さんと共演した主演ドラマ『ラスト・フレンズ』などで高視聴率を稼ぎ出し、当時からすでに大女優の風格がありました。その後、『モテキ』での演技や、舞台『キャバレー』でセクシーな衣装で大胆な踊りを披露するなど、すっかり清純派から脱皮した印象です。近年はコメディエンヌとして存在感を放つ一方、2020年公開の主演映画『MOTHER マザー』では“闇落ち”した母親役を熱演するなど、名実ともに日本を代表する女優の一人と言ってもいいでしょう。最近は苦戦が伝えられているフジテレビを長澤さんが再び救うことができるのか注目しています」

「エルピス」が長澤まさみの新たな代表作になるかもしれない。(藤原三星)

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?