5日、小林県議が委員長を務める県議会の委員会では、委員からツイートした内容について説明するよう求められ、委員会は紛糾。その後、4時間以上、議事が止まり、小林県議は委員長を辞任した。
翌6日に小林県議は記者会見を開き、「『政府の調査結果に基づいて』と説明いたしましたが、誤りでした」「訂正したいと思います」と発言。最終的には「撤回」した。ただ、正しい内容については「クローズド(非公開)の会だったので具体的な話はできない」などとして明かさなかった。
そして7日には高市氏が記者会見で「(会合は)非公開とされている。私の講演の内容をお話しすることはない」としたが、<8割が大陸から>の発言については「そのような発言をすることはない」、「そもそも大陸という言葉は使わない」などと否定した。
話の内容は言えないが、8割発言はなかった――。
では、実際はどういう発言だったのかを確認すべく、当日の会合に参加した複数の議員らに話を聞いた。
まず、高市氏が発言したのは、名古屋駅前にある会議場で開かれた「日本会議東海地方議員連盟設立総会」の場だった。
総会の式次第を見ると、「安倍元首相への黙とう」「国歌斉唱および国旗儀礼」から始まり、「開会あいさつ」「来賓あいさつ」「議長選出」「議事」「閉会のあいさつ」と続く。そして、第二部の「記念講演」として「高市早苗(衆議院議員・経済安全保障担当大臣)」と書かれていた。講演の題目は「日本の針路について」。
参加者らの話をまとめると、180人近く入る会場に、日本会議と関係のある議員や会員約150人が集まった。会場の演台の横には、安倍元首相の写真が置かれ、会場の前3列に地方議員が座っていたという。
総会の司会を務め、一部始終を見ていたという愛知県議はこう説明する。
「私は高市大臣に『本日の演題は日本の針路とさせてもらっていますが、思うところをお話しください』と話を向けました。経済安保の話を主にしていました。忙しかったため断片的な記憶しかないんですが、問題になっている発言は記憶にはないですね」