「例えば、凶器のナイフなどが見つかれば殺人罪以外の罪名も追加できたはずだった。防犯カメラのSDカードを引き抜いたなら窃盗になる。それらを発見できず、殺人罪だけでしか起訴できなかったことが判決に響いた可能性もある」
雄介さんが判決後のコメントで、
「ただ検察もメンツがあることなので……」と語ったのは、その点をにじませたものだ。
公判の最後、裁判長は宮本被告に、
「ご遺族のことを考えてください。あたなも家族がいるでしょう」
と説諭した。その言葉は宮本被告にどう響いたのだろう?
(AERA dot.編集部・今西憲之)