パ・リーグで目立ったのがオリックスの池田陵真、来田涼斗の外野手2人だ。池田は高校卒1年目ながら一軍で早くも3安打を放つと、フェニックスリーグでも17試合中15試合に出場。7度のマルチヒット記録し、打率.345をマークした。ルーキーとは思えないたくましい体格と安定したスイングが光る。2年目の来田は今年二軍でチームトップの92安打をマーク。フェニックスリーグでは池田に比べると出場機会は少なかったが、それでも3割を大きく超える打率を残して見せた。野手陣の大黒柱である吉田正尚がメジャー移籍を希望しているという報道も出ているだけに、彼ら2人の成長が今後のチームにとっても非常に重要になることは間違いないだろう。

 これから本格的にオフとなり、実戦の機会は少なくなるが、個人のレベルアップのためには重要な期間となる。春のキャンプ、オープン戦、そして来年のシーズンに向けて、ここで取り上げた選手がさらにスケールアップしてくれることを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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