投手でもカージナルス時代の2013年に15勝を挙げるなど過去には活躍していたが、ここ5年間(2020年は登板なし)はわずか1勝、防御率8.92のシェルビー・ミラーがドジャースと150万ドル(約2億1000万円)でメジャー契約を結んでいる。NPBで今季の年俸が2億円を超えているのは助っ人外国人も含め43人と高額の部類に入るが、今やこの額は“ギリギリ”のメジャーリーガーでも貰える額でもある。

 年俸が高騰する要因としては、コロナ禍が落ち着きMLBの収益が過去最高となり、球団自体がお金を持っているということに加え、贅沢税の基準額が2023年から上がるため、球団が選手に投資しやすい条件が整っているというのもある。

 ただ、やはり現地の多くのメディアでも「Overpay(払いすぎ)」というワードが多くみられ、成績と給料が見合っていないという声も多い。コロナ禍で一度は収まったかに見えた年俸高騰は今後も続くのか。近年ではメジャーでのプレーを断念して生涯日本でプレーをする選手も増えてきたが、再び“アメリカンドリーム”を夢見て多くの日本人プレイヤーが海を渡る時代が来るかもしれない。

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