チームのチアパフォーマンスグループ「アクア☆マジック」(写真提供・島根スサノオマジック)
チームのチアパフォーマンスグループ「アクア☆マジック」(写真提供・島根スサノオマジック)

●クラブを成長させることが新B1への道につながる

 スサノオマジックは着実な成長を続ける。2021-22年はチャンピオンシップで4強入りするなど、日本一へ向けコート内の基盤が整いつつある。しかしB.LEAGUEから発表された2026-27年からの新B1参入基準がコート外を賑わせることとなった。

 新B1参入に関しては、いくつかの条件を課される。5千人以上収容のホームアリーナ確保、平均入場者数4千人以上、売上高12億円など、現在のスサノオマジックではクリアできていないものもある。ちなみに現在使用する松江市総合体育館の座席数は3,403席(試合開催時)だ。

田中:この問題はセンシティブで、みなさんが注目されている事は認識しています。新B1構想の方向性は納得、支持しています。B.LEAGUE全体が上を目指す意味では素晴らしいと思いますし、そこへ向けてクラブも進んでいきたい。

ーー条件をクリアして新B1に参入することは可能?

田中:はい。しかしバンダイナムコだけでは実現できるものではありません。ファンの熱量、行政の協力、企業のサポート。全てが一体となって動かないと実現できない。そこを1つずつ進めている段階です。実現できるようにしていきたい。

ーー3千人収容の松江市総合体育館は対戦カードによっては満員になりません。元々、人口自体が少ないのもある中、全国一律で5千人収容アリーナが必要というのには疑問の声もあります。

田中:都市部と島根県では人口が異なるのは明白です。「1万人の箱(=アリーナ)を作ったら人が自然と集まるのか?」といえばそうではないと思う。地域に限らずまずはファンを増やす、熱を高めることが重要です。

ーー島根県に今より大きい箱ができても埋められるようにする。

田中:ファンが増えていく事で可能性が高くなっていきます。では箱があれば良いのかというと、「仮に1万人のアリーナがあって年間30試合使用、残りの330日はどうするのか?」という問題も出てくる。バスケットボール以外の別の使用方法、運営も含め全体を俯瞰で捉える必要があります。

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