22年春、陸上競技部の新しい寮が完成した。
22年12月に陸上競技部新体制がスタートし、主将、副将は決まった。同部はツイッターで「2023スローガン」を掲げた。
「穿て箱根へ~箱根駅伝初出場、そしてその先の舞台に向かって突き進む~」(20年12月20日)
■これまで箱根駅伝に44大学が出場
箱根駅伝に出る。大学とすれば、これほど励みになることはない。正月の全国放送である。大学の名前を全国に広める広告塔という側面も大きい。もっとも、箱根に出て志願者の増加や難易度の上昇には結びつかないが、大切なのは、大学名が周知されることだ。
大学にとってもう一つ大きいのは、愛校心、帰属意識が高まることである。学生、保護者、教職員、OB・OG、地域住民が一緒になって盛り上がる。大学の活性化につながる。そして、大学が元気になる。
明治学院大陸上競技部部長で法学部教授の黒田美亜紀さんはこう記している。
「私たちはチームでの箱根駅伝出場を目指す、皆さまにはその後押しを通じて明治学院への帰属意識を高めてもらいたい、またもっと多くの方に明治学院を知ってもらいたい、これらを通じて明治学院を盛り上げたいと考えています」(大学ウェブサイト)
箱根駅伝はこれまで44の大学が出場した(防衛大学校を含む。起源、前身となる大学は1校とした。筑波大は前身となる東京高等師範学校や東京教育大など4校、東京農工大は東京大農学部実科、横浜国立大は神奈川師範学校、神奈川大は横浜専門学校など)。
初出場の大学が待ち遠しい。22年(98回)駿河台大、16年(92回)東京国際大、15年(91回)創価大が初出場する前、これらの大学の選手が関東学生連合にエントリーされている。
最近10年では関東学生連合に埼玉大、東京工業大、流通経済大、武蔵野学院大、上智大、松蔭大の選手がエントリーされている。
関東学生連合に注目するのも、箱根駅伝の見方の一つだ。
(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫)