「他にもYOSHIKIさん率いる『THE LAST ROCKSTARS』のパフォーマンスや工藤静香さんと長女のCocomiさんの共演、昨年5月に亡くなった上島竜兵さんに捧げる『純烈』と『ダチョウ倶楽部』、有吉弘行さんによる感動のステージ、篠原涼子さんと小室哲哉さんのコラボなど見所を挙げればきりがありません。一部で“大量投入”が物議を醸した韓流アーティスト勢も『紅白ハイライト』動画の再生回数で上位にランクインするなど、それなりの成果を出したのではないでしょうか」(前出のスポーツ紙の芸能担当記者)

 だがその一方で、視聴率はというと、午後9時からの第2部の平均世帯視聴率は35.3% (ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最低を記録した昨年を1ポイント上回ったものの、2年連続で30%台となり歴代ワースト2位となった。

 情報番組やバラエティー番組を手掛ける放送作家はこう話す。

「テレビ離れが叫ばれる中、視聴率を過剰に気にするべきではないという声もありますが、NHKの番組は国民から徴収した受信料で成り立っているという側面があるわけですし、やはり視聴率を無視することはできないでしょう。それにしても、今年の『紅白』は業界内からの評価が上々だったわりには“数字”がついてこなかった印象です」

 一昨年に続き、長年の最大のライバルである日本テレビの「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないシリーズ」の放送はなく、裏番組で1位のテレビ朝日の「ザワつく!大晦日 一茂良純ちさ子の会」の平均世帯視聴率が午後6時からの第1部で11.2%、午後8時からの第2部で10.0%だったことを加味すると、もう少し高い視聴率を記録してもおかしくなかったはず。“敗因”はなんだったのか。

「年配層にウケの良い大物アーティストの出場を小出しに追加発表するやり方は、『紅白』全体の話題性の維持という点において悪くはなかったと思います。ただ、やはり松田聖子さんに加えて、中森明菜さん不在のダメージは無視できないでしょう」(前出の放送作家)

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