2023年1月2日、新年一般参賀に出席された愛子さま(写真/アフロ)
2023年1月2日、新年一般参賀に出席された愛子さま(写真/アフロ)

 2月の天皇誕生日は3回制で各回1500人だ。入場者には感染対策として検温や手指の消毒、そして1メートル以上の距離を取ったうえで歓声を控えるよう求められる。

「第8波への警戒があるとはいえ、屋外ですし人数制限については、やや厳しすぎる印象です」

 そう話すのは、元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんだ。

「今年は、新型コロナ対策で行動制限のないお正月でした。東京の明治神宮や神奈川の川崎大師、京都の伏見稲荷大社などの正月三が日の人出は、コロナ前の8割ほどに回復。にぎわう様子がニュース映像で流れました。お正月に限らず、世間は日常生活に戻りつつあります。そのような中で、皇居の一般参賀では歓声が制限されました。静寂さは、むしろ寂しさを感じさせました」

 皇居の一般参賀でクラスターなど発生したら一大事である。慎重になるのは理解できる。もちろん、皇室に“脱コロナ”の旗を振ってほしいということではない。しかし、皇室だけが世間の流れと異質すぎてもいけない、と山下さんは感じる。

「新年や天皇誕生日の一般参賀は、ある種のハレの日であり、『お祭り』といってもいいと思います。皇居に足を運ぶ人も、NHKで中継を視る人も祝賀ムードを共有できる機会です。外国からの旅行者にとっても手続きなしで皇居に入り、日本の天皇陛下皇族方を近くで目にすることができる特別な日でした。屋外ですし、感染対策と歓声を制限すれば、人数制限までは必要ないのではないかと思いました」

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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