米国では一塁、指名打者で起用されるケースが多いが、レンジャーズは一塁にネイト・ロウ、指名打者にブラッド・ミラーがいる。かつてレイズで筒香とチームメートだったロウは昨季打率.302、27本塁打、76打点をマーク。今年も主軸として期待が大きい。ミラーは21年に20本塁打をマーク。三振が多く、確実性が高い選手ではないが長打力が魅力の選手だ。共に左打者で筒香と重なる。レギュラーが固定できていない左翼でチャンスをつかみたい。

 いばらの道にあえて飛び込む筒香に対し、SNS上では「結果を出すのも大事だけど、筒香の生き方に尊敬する。悔いが残らないように最後までやりきってほしい」、「日本に戻る方が簡単だと思う。でも米国での挑戦を選んだのが筒香らしい。どこにいても応援します」など激励のコメントが目立つ。

 スポーツ紙デスクは、「少ないチャンスを生かせるかどうか。今年がメジャーに上がれるラストチャンスだと思います。レンジャーズが所属するア・リーグ西地区にはエンゼルスがいます。大谷翔平との対戦を実現してほしい。侍ジャパンの4番を務めた男ですから意地を見せてくれるでしょう」と期待を込める。

 米国での3年間は得難い経験になっているだろう。紆余曲折を経て、メジャーの舞台に昇格して活躍できるか。(今川秀悟)

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