川野さんは以前から寺内容疑者のストーカー行為や、つきまといに悩まされていたという。
「別れると言っているのに、つきまとわれる」
と何度も警察に相談していたといい、福岡県警は昨年11月、寺内容疑者に接触などを禁止する命令書を交付したという。
川野さんから、寺内容疑者からのストーカー被害を聞いていた前出の友人は、
「川野さんは、『何度も別れる、やめてほしいと言ったけど聞き入れてくれない。すごい勢いでメッセージを送ってくるので怖い。家や職場も知られているので、何をされるかわからないから警察に相談している』と話していました。川野さんらしくない、暗い感じでした。『子どものことも心配でひとりにさせられない』と言っていて、ご両親にも気を付けてほしいとお願いしていたと聞きました」
川野さんは名古屋市の出身で、一度結婚して子どもができ、大阪や東京に住んでいたが離婚。その後、両親の故郷である福岡県に住んでいた。そこで両親や親族の協力を得て、働きながら一人娘を育てていたという。川野さんのSNSには、娘が赤ちゃんの時に抱っこしている姿や、成長した娘とテーマパークで楽しんでいる様子など、幸せそうな写真が並んでいる。
前出の友人が振り返る。
「『娘に、シングルマザーだからという思いをさせたくない。習い事や塾など好きなことをさせるためにもしっかりと稼がないと』と彼女は言っていました。中洲の飲食店での仕事も、娘さんのためにと頑張ってたはずです。SNSでも娘さんの成長を見守り、喜ぶような内容をよく投稿していました。今日、川野さんは誕生日だったので、犯人が逮捕されてほっとしました。逮捕された男は、川野さんが勤める飲食店の系列店で働いていた同僚です。かなり暴力的な人だと聞いていました。もう彼女は帰ってこないと思うと悲しいばかりです」
(AERA dot.編集部 今西憲之)