■阪神:B

【主な新戦力】
ビーズリー(新外国人・投手)
ブライアン・ケラー(新外国人・投手)
大竹耕太郎(現役ドラフト・投手)
渡辺諒(トレード・内野手)
高浜祐仁(トレード・内野手)
ミエセス(新外国人・外野手)
ノイジー(新外国人・外野手)
森下翔太(ドラフト1位・外野手)

 まずFA権を獲得した西勇輝、岩崎優、岩貞祐太の3人が揃って残留し、マイナスを防ぐことができたのが大きい。そして投手で面白いのが現役ドラフトで獲得した大竹だ。過去2年間は一軍の勝利から遠ざかっているものの、二軍では層の厚いソフトバンクの中でも常に安定した投球を続けており、コントロールと投球術には定評がある。左の先発で安定しているのは伊藤将司だけという状況を考えても、一軍のローテーション争いに加わる可能性は高そうだ。

 野手ではトレードでもドラフトでも右のパンチ力のある打者を揃えた印象を受ける。渡辺、高浜の2人は守備には不安が残るものの、年齢的にもまだ若く、環境が変われば大化けも期待できる。また彼らが加わったことで陽川尚将を現役ドラフトのリストに入れたというのもチームのバランスを考えて妥当なように感じた。カイル・ケラー以外の外国人選手を入れ替えたのは思い切った判断のように見え、新外国人がどうなるかは未知数だが、早めに動いて契約をまとめた点は評価できるだろう。

■巨人:C

【主な新戦力】
ビーディ(新外国人・投手)
メンデス(新外国人・投手)
ヨアン・ロペス(新外国人・投手)
グリフィン(新外国人・投手)
三上朋也(DeNAを自由契約・投手・育成)
船迫大雅(ドラフト5位・投手)
松田宣浩(ソフトバンクを自由契約・内野手)
ブリンソン(新外国人・外野手)
長野久義(無償トレード・外野手)
オコエ瑠偉(現役ドラフト・外野手)

 2年連続優勝を逃しながらFAでの選手獲得はなく、主な補強は新外国人とベテラン選手にとどまった。そんな中でチームのカギを握ることになりそうなのが5人の新外国人選手たちだ。特にビーディ、ヨアン・ロペス、ブリンソンの3人はメジャーでの実績もあるだけに期待値は高いが、昨年も独立リーグでのプレー経験しかないウォーカーが最も活躍しており、やはり過剰な期待をかけるのは危険と言えそうだ。松田、長野のベテランもプレー以外での貢献度は高いかもしれないが、戦力としてはそこまで大きなプラスではないだろう。

 ドラフトも将来性重視の指名に見えたが、唯一1年目から期待したいのが5位の船迫だ。サイドから投げ込む150キロに迫るストレートは数字以上の勢いがあり、コントロールも安定している。今年で27歳だけに1年目からが勝負となりそうだ。

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広島、中日の評価は?