スポーツ紙記者は、「一塁の守備もまだまだ。キャンプ中の守備練習でもゴロ処理でミスが多かったため、川相昌弘総合コーチからゲキを飛ばされる場面がありました。ある程度の守備力がないとレギュラーで使われるのは厳しい。ただ、あの打力を1軍で使えないのはもったいないという声も理解できます。パ・リーグのように指名打者制だったら間違いなく起用されているでしょう」

 将来を嘱望されているが、「まだ高卒3年目」という意識は秋広にないだろう。松井秀喜氏は高卒2年目に130試合出場で打率.294、20本塁打、66打点をマーク。坂本勇人が遊撃のレギュラーをつかんだのも高卒2年目だった。他球団に目を移しても、ヤクルト村上宗隆は高卒2年目に36本塁打、96打点とブレークし、山田哲人も高卒3年目に94試合出場で打率.283、3本塁打、26打点、9盗塁と1軍定着。その後にトリプルスリーを3度達成と球界を代表する選手に変貌した。

 和製大砲はなかなか育ちにくい。秋広の才能をどう輝かせるか。球団の育成手腕も問われる。(今川秀悟)