■タイプ別 「嗅覚障害」の対処法

 匂いが分かりにくいと感じたら、鼻の機能低下を招いている根本原因から改善を。嗅覚障害は長引くと治りにくくなることもあるので、気になる症状があれば早めのケアを心がけましょう。

【タイプ1】鼻水・鼻詰まり:風邪(ふうじゃ)の侵入タイプ

 呼吸を通じて鼻とつながっている「肺」は、鼻の状態と密接に関わる臓器。そのため、身体に「風邪」が侵入して肺がダメージを受けると、鼻水や鼻詰まりの症状が出て匂いが分かりにくくなります。

 このタイプは風邪の鼻症状が治まれば嗅覚も自然と戻るので、早めの対処で体内の邪気を発散させることが大切です。

<気になる症状>
嗅覚の低下、鼻詰まり、鼻水、悪寒、発熱、頭痛、のどの痛み、舌苔が薄く白い
※かぜ、鼻炎、ウイルス感染症などの時はこの【タイプ1】を参考に

<食の養生>
辛味と香りで邪気の発散を。
ねぎ、しょうが、三つ葉、香菜、葛湯、豆鼓、シナモン、菊花、ミント、菜の花、ごぼう、 れんこん、大根、白菜など

【タイプ2】水分代謝が悪い:脾胃(ひい)の虚弱タイプ

「脾胃(胃腸)」は水分代謝を担い、体内の「気(エネルギー)」を上昇させる働きがあります。そのため、脾胃が弱いと鼻に十分な気が巡らず、水分代謝も落ちた状態に。その結果、鼻水が溜まりやすく、鼻の働きも弱くなり、匂いが分かりにくくなります。

 脾胃は鼻と密接に関わる「肺」の状態にも影響するため、調子が悪いと感じたらきちんと改善を。温かい飲食、腹八分目などを意識して、弱った脾胃の働きを整えましょう。

<気になる症状>
匂いが分かりにくい、味が分かりにくい、慢性鼻炎、慢性蓄膿症、疲労感、痰が多い、食欲不振、胃もたれ、お腹の張り、軟便、舌苔がベタつく

<食の養生>
脾胃を養い、余分な水分を取り除く食材を。
米、大豆製品、いんげん豆、棗、白きくらげ、りんご、はと麦、たんぽぽ茶、どくだみ茶、しそ、きゅうり、冬瓜、杏仁など

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鼻が乾燥する、ストレスがあるタイプの養生法