■女性ファンが離れなかった
そんななか、20年8月から新たな事務所に所属し芸能活動を再開させた小出。紆余(うよ)曲折を経て、仕事に対する考え方にも変化があったようだ。放送作家の山田美保子氏と「女性セブン」(23年3月2・9日号)で対談した際には、「自分がエンターテインメントの世界で働く姿を改めて多くのかたが見てくださっているので、演技以外の行いも含めて、非常に気をつけるようにもなりました」と騒動後の思いを話していた。また、WEBメディア「OTOCOTO」(2月7日配信)では、「今は映画に出るとか、ドラマに出るということが、こんなにも楽しくて、こんなにもやりがいのあることだということを感じています」「(小栗)旬や(鈴木)亮平といった仲間たちと共演したい」と心境を明かし、そのことに日々の全てをささげたいと語っていた。
「結婚を報告した投稿には、700件以上の祝福コメントと4.9万件もの『いいね』がついていました。もともと小出には女性ファンが多かったのですが、スキャンダルや結婚を経てもファンが離れていない。再起に向けて、腐らずに頑張る姿が好感を持たれているのでしょう。俳優仲間である小栗旬さんや、降板騒動で迷惑をかけた明石家さんまさん、さらに野田秀樹さんも励ましてくれたと小出さんは各所で話しています。もともと演技派として評価されていたので、制作サイドとしても第一線に復帰してほしいと願っていました。さまざまな経験をした彼だからこそ可能な演技があるはずです。映画で地ならしをして、ゆくゆくはテレビドラマにも復帰していく流れになるでしょう」(民放ドラマ制作スタッフ)
芸能評論家の三杉武氏は、小出について次のように述べる。
「小出さんは、若いころから『のだめカンタービレ』や『ROOKIES』などのヒットドラマに出演し、綾瀬はるかさんと共演した『僕の彼女はサイボーグ』や藤原竜也さんらと共演した『パレード』などの映画でも好演しました。恋愛ものからシリアスな作品まで幅広いジャンルの作品で存在感を放っており、若いころから演技力には定評がありました。スキャンダルから5年以上がたちましたし、近年の活動からは真摯に一から俳優として頑張っていこうという意思も感じられます。自身がプロデュースしたドラマが撮り直しになるなどの迷惑をこうむった明石家さんまさんからエールを送られるなど、人望もあります。芸能界からも復帰を後押しする声が出ているのも、追い風になっているのでしょう。年を重ねていけば、演技派としての活躍も期待されます」
「お声がかかればどんなことにもチャレンジしてみたいと思っています」(「婦人公論.jp」20年10月21日配信)と意気込む小出。新章に入った俳優人生やいかに。
(高梨歩)