令和に入り初めて実施された天皇誕生日の一般参賀。雅子さまとともに愛子さまも姿を見せた。宮殿のベランダには少し緊張した様子を見せつつも体を左右に動かして、集まった人たちにまんべんなく手をふる愛子さまがいた。
天皇陛下と家族ぐるみの交流を続ける「ご学友」の今井明彦さん(63)さんも、そうした愛子さまの成長を感慨深く目にした一人だ。愛子さまが熱中したバスケットボールの指導役でもある今井さんは、「バスケが愛子さまの成長のきっかけになっていれば嬉しい」、と話す。
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「愛子さまがバスケット部に入られる。コーチをやってくれないか」
あるとき学習院初等科のバスケットのコーチの先生から、こう声をかけられました。
私も息子も学習院バスケ部のOB。愛子さまが初等科に入学されてからは、ご本人やご両親にお会いする度に、「5年生からの課外活動ではぜひバスケを」と、おすすめしていました。
そうしたところ、私たち親子の恩師にあたる先生が私に声をかけてくださった。
愛子さまや陛下、雅子さまにおすすめしていた責任もあります。ご指導の役目を喜んでお受けしました。
小学生ですからポジションも明確ではありません。あえていうならば、愛子さまはフォワードでしょうか。休日には、お住まいだった東宮御所の職員とバスケの練習をするほど楽しんでいらしたようです。愛子さまの性に合っていたようですね。
こんなこともありました。
他校との対外試合の際に、子どもたちが昼食をとっていた。愛子さまをふと見ると、お弁当の容器も布製のお弁当袋もバスケットボール型なのです。私は思わず、
「お弁当袋もお母さま(雅子さま)の手作りですか」
そうたずねてしまいました。愛子さまは、
「ふふっ」
と笑って何もおっしゃらない。さらりとかわされるところは、お父さまにそっくりです。
一時期は、学校で同級生との関係で悩まれた時期もあったようですが、バスケを通じて、愛子さまはずいぶん成長されました。