4人は「ジャニーズ事務所に入所した人の末路」として今がある。もしあのとき別の選択をしていたら……。そんなことを考えることはないだろうか。
二階堂:俺はもしオーディションに合格できていなかったら、絶対、とび職とかガテン系になっていると思う。親父も職人なんで、普通にそっちに進んでるんじゃないかなぁ。
宮田:僕はアニメの仕事かな。エンドロールを見ているとものすごい人数が関わっているので、この一部になりたいと思うから。
千賀:ジャニーズ以外は考えにくいけど、あえて考えるなら……幼稚園のころからずっとダンスをやっているので、ダンスを生かした仕事をしているとは思うんです。
横尾:俺は好きなことでいうと、料理関係か動物関係の仕事かなぁ。でも、その二つはこの仕事をしながら、今も関わっている。そう思うとジャニーズという選択は、選ばなかった別の選択も体験させてもらえるチャンスがあるってことですよね。
二階堂:確かに。今ガテン系みたいな仕事してるもんな(笑)。
千賀:「10万円でできるかな」(テレビ朝日)でやってるDIYとかね。
横尾:そういう意味でも、僕らを選択してデビューさせてくれたジャニーさんには感謝ですね。
宮田:そうだね。自分としてはジャニーズに入ったことも大きな岐路だけど、でも、続けていることも、すごく勇気のいる選択だと思っていて。なぜなら、常に挑戦し続けなくてはいけない仕事だから。それこそ、この舞台もそう。ダブルキャストってよく聞くけど、それとはまたちがう、挑戦的で複雑な構成の舞台ですからね。
千賀・二階堂:めちゃくちゃいいこと言った!
宮田:それを僕たちがちゃんとやれるかどうか心配だけど(笑)。
毎日、挑戦は続く。
横尾:舞台はドラマと違って生ものなんで、演じる側のテンションや観劇している方が作ってくれる空気感でも変わる。同じことをやっているようで毎日が挑戦だと思うので、それを楽しめたらいいですよね。
二階堂:変な話、ハプニングがあったとしても、怖がるんじゃなくて楽しんでいきたい。まぁ、「月」の舞台を観たら「海」も観たくなると思うので、たくさんの人に観に来てほしいです!
(ライター・大道絵里子)
※AERA 2020年2月3日号