1999年の男女共同参画社会基本法制定後、小中学校で男女混合名簿の導入が推進された。男女混合名簿以前の世代と以後の世代とでは、男女の性別役割分業意識が変わってきており、よりフラットになってきていると平山編集長は言う。

「20代女性に話をうかがうと、男性に食事をごちそうしてもらうことに抵抗があるという声も聞こえてきます。“男性だから”“女性だから”という前提に違和感をもっている方が増えている印象ですね。プロポーズも同様に、男性が必ずしなければいけないという風潮が少しずつ変化している兆しを感じています」

 東京都世田谷区の会社員の女性(56)は、世代こそ上だが“逆プロポーズ”で結婚した。以前に交際していた男性との間に苦い経験があったからだ。お互い結婚を意識していたが、どちらが結婚を言い出すのかでもやもやし、それが原因で関係が悪化。結果、別れることになった。

「過去の苦い経験もあったので、夫には『結婚しませんか?』とさっさと自分から言いました」

 かつてはなかなか結婚を決断しない男性の机の上に女性が「ゼクシィ」を置いて、男性に決断を促すといった話もあった。この女性は言う。

「押したり引いたりといった駆け引きが大変苦手。サプライズ演出のプロポーズを受ければ、自分が望まれている感じがして嬉しいんでしょうけど……」

 平山編集長はイモトさんの「人間イモトアヤコのむき出しの様を石崎さんはいつもそばで面白がってくれました」という結婚発表コメントに注目する。

「イモトさんのコメントにある、石崎さんが近くにいて自分を理解してくれていたという点、自分の素の部分を受け入れてくれたという点には共感が集まると思います。自分にとって本当に大切な人は誰なのか、そういう人を探そうという動きを後押しすることになるのではないでしょうか」(編集部・小柳暁子)

AERA 2019年12月9日号

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