もう一つの懸念は1次ラウンドで結果を残せなかったダルビッシュ有(パドレス)と村上宗隆ヤクルト)の起用法だ。ダルビッシュは韓国戦で2回までは完璧に抑えながらも3回に3失点を許して降板。どのボールもまだ本調子ではないことは確かだ。また4番を任されている村上も4試合で2安打、長打0本と不振が続いている。栗山監督は日本ハム時代にも調子の上がらなかった中田翔(現・巨人)を我慢して起用し続けただけに、ダルビッシュ、村上の役割も変えずにこのまま望む可能性が高そうだが、短期決戦では決断の遅れが命取りになることもあるだけに、思い切った起用変更も検討すべきだろう。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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