ヒップホップ・アクティビストのZeebraさんが「AERA」で連載する「多彩な野菜」をお届けします。1997年のソロデビューからトップとしてシーンを牽引し続け、ジャンルや世代を超えて多くの支持を得ているZeebraさん。旬の野菜を切り口に、友人や家族との交流、音楽作りなど様々なエピソードを語ります。AERA 2019年10月28日号に掲載された記事を紹介する。
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ニンジンと言えば、トシちゃんです。「1本でもニンジンニンジン」って言いますけど、「ニ」しか合ってねぇから!っていう。これが「サンジン」とかだったら2文字合いますけど、「ニ」だけでしょ。曲が流行った小学生ぐらいのときから「無理やりじゃん」って思ってました。いや、別にいいんですけど。人気ありますしね。僕もやっぱり、ああいう数え歌みたいなの、作ってみようかなぁ。
ちなみにニンジン、嫌いなんです。すみません、子どものころからずーっとです。ピラフとかに入っている小さいのをよけるほどじゃないですけど、おいしいと思える料理に出会えていません。加熱したときの甘みがイヤなので、あえて言えばそのまま野菜スティックのほうがいい。マヨネーズとかでごまかして食べられますし。
ただ、彩りとしてはキレイですよね。特にホワイトシチューなんて、絵的には絶対に必要です。現場にあるお花みたいなね。役に立つわけじゃないけど、欲しいじゃないですか。だからシチューを作るときは入れてね、って思う。でも僕の皿には入れないでね、って。
※AERA 2019年10月28日号