犯罪集団の宴会に出席し金を受け取った芸人たちが謹慎処分を受けた問題。闇営業や反社会的勢力に対する危機管理は十分だったのか。問題が明るみになった後の吉本興業の対応と芸人の謝罪文を専門家が分析する。
【宮迫は?田村亮は?謝罪文がアウトなのは誰? 謝罪コメントはこちら】
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芸能界に激震が走っている。
振り込め詐欺グループの宴会に出て金銭を受け取ったとして、お笑い芸人が謹慎処分となった問題。テレビ朝日系の「アメトーーク!」や日本テレビ系の「行列のできる法律相談所」で司会を務める「雨上がり決死隊」の宮迫博之さん(49)や、テレビ朝日系「ロンドンハーツ」などに出演する「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さん(47)らの人気者も活動停止となり、影響は多方面に及んだ。
事態はそれで収まらず、吉本興業は27日には沖縄出身の人気コンビ「スリムクラブ」の真栄田賢さん(43)と内間政成さん(43)、「2700」の八十島宏行さん(35)と常道裕史さん(36)を、反社会的勢力が参加していたパーティーで演芸を提供し、金銭を受領したとして無期限謹慎処分とする旨を発表した。
お笑いや芸能の世界に詳しいライターの九龍ジョーさん(42)は、今回の問題についてこう指摘する。
「『闇営業』の是非という問題と、反社会的勢力とのつきあいの有無という二つの問題が混在しており、事態がわかりにくくなっています」
「闇営業」の「闇」という言葉が反社会的勢力を連想させるが、九龍さんによるとそういう話ではない。関東ではショクナイ(「内職」をひっくり返した業界用語)とも呼ばれ、芸人の世界ではそれほど珍しいことではないという。
「『闇営業』という用語は、ルール違反をわざと大げさに言う、芸人のシャレなんですよ。中には芸人が趣味でバンドを組んだとして、その活動の商業性が低ければ、事務所を通さなくていいケースだってある。そこは事務所と芸人側の約束事で、世間的にはどうでもいい話。それとは別に、一番の問題は反社会的勢力との関係があるのかないのかという点なんです」