イラスト:石山好宏
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生前整理の100タスク表(AERA 2019年7月1日号より)
生前整理の100タスク表(AERA 2019年7月1日号より)
【整理収納アドバイザー】古堅純子さん(48)/1970年、神奈川県生まれ。整理収納アドバイザー1級、企業内整理収納マネージャー。著書に『定年前にはじめる生前整理』(講談社+α新書)他多数(撮影/倉田貴志)
【整理収納アドバイザー】古堅純子さん(48)/1970年、神奈川県生まれ。整理収納アドバイザー1級、企業内整理収納マネージャー。著書に『定年前にはじめる生前整理』(講談社+α新書)他多数(撮影/倉田貴志)

 人生も終わりに近づいてから整理するのは肉体的にも精神的にもヘトヘト。若いうちにサクサク片づけるために、いまできることを見つめ直そう。

【「生前整理の100タスク表」はこちら】

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 これまで1500件を超える遺品整理や孤独死の特殊清掃を扱ってきたワンズライフ代表の上野(うわの)貴子さん(55)は言う。

「遺品整理を手がける専門会社の立場から言えることは、とにかくエンディングノートを書いてみること。これに限ります」

 書くというプロセスの中で、「捨てる・残す」という行為は自然に起こってくるという。

 生前整理普及協会代表理事の大津たまみさん(48)もこう語る。

「親の生前整理をする前に、まずは自分の生前整理をしましょう、早ければ早いほどいいのですが、目安として45歳を過ぎたら始めましょうとお伝えしています。曖昧な記憶がほとんどないですし、何より生前整理には体力が必要です。だから早い方がいいんです」

 編集部では、生前整理で確認すべき「生前整理の100タスク表」を作成した。自分で整理するための参考にもしてほしい。

 まず、重要情報を書いておくノートには、万が一紛失した際に備え、キャッシュカードの暗証番号などの情報は書かないでおこう。

 大津さんによると、(1)物、(2)心、(3)情報の三つのカテゴリーで整理するとよい。(1)物は「日常生活の物の整理」と「思い出の物の整理」。(2)心は「写真の整理」と「エターナルノートの作成」。(3)情報は「エンディング情報の整理」「財産情報の整理」、そして「デジタル情報の整理」だ。

「物、心、情報、この順番でやることが重要です」

 物は「いる」「いらない」「迷い」「移動(思い出)」の4分類で片付ける。

「8秒迷ったら『迷い』に入れます。半年たって見直して、使っていなかったら踏ん切りがつくんですよね。『移動』は思い出としてとっておきたい物」

 写真の整理は元気なうちにやっておきたい。なぜか。

病気などになると、写真を見るだけでつらくなる時期もあるんです。ベストショットアルバムを作っておきましょう」

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