ガングロ、へそ出し、ルーズソックス。あの「egg」が帰ってきた。編集長は22歳。紙にこだわるために、ネットをフル活用する。
【写真】昔のeggから変わった?”令和”eggの表紙はこちら!
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押切もえ、今井華ら名だたるモデルが輩出したギャル雑誌「egg」が「令和」初日の5月1日、5年ぶりに復刊し、完売店が続出する人気ぶりだ。新生eggの編集長は、22歳の赤荻瞳さん。焼けた肌に派手な柄のワンピース、スクランブル交差点を厚底で颯爽と駆け抜けるその姿は、ああ、“ギャル”だ。
小学生の頃からeggが大好きだった。中学入学後は埼玉の実家から渋谷に通い、ギャルが集まるサークル「ギャルサー」でイベントの企画や運営にのめり込んだ。「学生生活は十分に楽しんだ」と1年で高校を中退し、ギャルサーに没頭した。
eggはその直後に休刊。ギャルサーの先輩の“つながり”で広告会社に勤めていた2017年夏、復刊の動きを知った。
「編集長を探していると聞いて、『やりたいです!』と立候補しました」
熱意が届き、17年12月に編集長就任が内定。webでの復刊に向け、アパレル店で働いていたギャルサー仲間をヘッドハンティングした。さらに、芸能系の仕事をしていた女性も加わり、編集部員は3人に。18年3月、web版eggのオープンにこぎ着けた。だが赤荻さんの中では、「紙で復刊したい」との思いが消えなかった。
「10代のモデルたちは、紙の雑誌に載りたいという欲求が強いので、意外とアリだなって。休刊している間にギャルのカルチャーも変わっていて、全国で発売される雑誌なら、そんなギャルの存在をいろんな人に知ってもらえるとも思いました」
次は紙だ。だが3人とも雑誌の編集経験はゼロ。そこで頼ったのは、休刊前のeggを発行していた大洋図書だ。
「ギャルサーイベントのパンフレットなどでラフはおこしたことがあるけど、さすがに雑誌は難しいなと。進行は私たちがやりますが、もともとeggの編集部だった3人にサポートしていただいています」