昨年のチーム盗塁数は66個で3位だが、1位阪神の110個とは大きな差が開いている。幸いチームには昨年ブレイクした岡林勇希、11年連続で二桁盗塁を記録している大島洋平を筆頭に足を使える選手がいないわけではない。長打力を期待した選手が大きく成績を伸ばしてくれることが一番であることは間違いないが、それが難しいとなればシーズン中であっても大胆にやり方を変えるというのも必要になってくるだろう。

 オフにはトレードなどで大きな動きを見せたが、戦い方についても大胆な変化を見せることができるのか。その点も中日の浮上には必要な部分だと言えそうだ。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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