稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。著書に『寂しい生活』『魂の退社』(いずれも東洋経済新報社)など。『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』(マガジンハウス)も刊行
稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。著書に『寂しい生活』『魂の退社』(いずれも東洋経済新報社)など。『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』(マガジンハウス)も刊行
人生初の沢庵漬けが完成!出来栄えは60点か。来年のリベンジを誓うのも立派な娯楽(写真:本人提供)
人生初の沢庵漬けが完成!出来栄えは60点か。来年のリベンジを誓うのも立派な娯楽(写真:本人提供)

 元朝日新聞記者でアフロヘア-がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

【写真】稲垣さん、人生初の沢庵漬けが完成!

*  *  *

 以前、キャッシュレスの落とし穴にはまって無駄金を払いまくっていた恥をご報告したところですが、そんな私に見逃せない記事が!

 朝日新聞によると、10月の消費増税で7割の人がキャッシュレス決済が増えると考えていて、その割合は60代が最も高かったそうです。調査した電通は「シニアの方が節約意識が高い」とコメント。確かにキャッシュレスで買えば5%も割引になるんだから、老後不安の只中にいる高齢者は乗り遅れちゃ大変と……。

 いやいやいやちょっと待て! と言いたい。

 私が失敗から得た手痛い教訓は、キャッシュレスになると「お金を払っている」緊張感が失われまくるということ。アプリなど使いこなせる世代はキャッシュレスの方がお金を管理しやすいらしいですが、人間、年をとって新しいものに手を出すのは想像以上の難事業。まして相手は電子空間です。落とし穴にはまっていても他人には見えないから助けられないし、そもそも自分でも気づかなかったりする。

著者プロフィールを見る
稲垣えみ子

稲垣えみ子

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

稲垣えみ子の記事一覧はこちら
次のページ