また、子どもへの輸血拒否については、

エホバの証人が輸血を受け入れないのは、医学的な理由ではなく、宗教上の理由です。『血……を避けて』いるようにという聖書の言葉に従いたいと願っているからです」

「エホバの証人は、輸血やその他の治療法を受け入れるかどうかは、各人の個人的な決定であると教えており、強制されたり、圧力を受けたりして決めることではないと考えています。個々のエホバの証人は、聖書の原則に基づいて、どんな治療を選ぶかを個人的に決定します」などと記されていた。

 綿和さんは、強く憤る。

「教団は、虐待を認めて謝罪すべきです。間違っていたことを公に認めなければ、これからも子どもたちがたたかれ続ける可能性があります。実際、このアンケート結果を公表してから、今でもまだ信者の家庭内でむち打ちが続いていることや、子どもが教団から離れないようにするためにむち打ちは必要だと話す信者が多くいる、という証言が集まっています。ただ、おそらく教団は(批判の)嵐が過ぎるのを待っているだけで、変わるつもりはないでしょうね」

 学校の友達と遊ぶ。マンガを読む。誰かの誕生日を祝う。集会でちょっとはしゃぐ。思春期に自由に異性に興味を持って仲良くなったり、好きになって交際したりする。

 話を聞いた2人によると、そんなたわいのない経験すら許されず、人生の楽しみや、夢や希望を持つことができないまま大人になっていくのが2世信者たちの姿だという。

 親に頼るしかなく抵抗もできない子どもたちに深い傷を残していることについて、教団は正面から向き合った方がいいのではないか。

(AERA dot.編集部・國府田英之)

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