同院では、鼻うがいと点鼻薬の治療で、子どもでは約8割の患者の症状が改善したという。

 ある会社員女性(41)は、子どもの頃こそアレルギー性鼻炎に悩んだが、大人になってからは、花粉症のシーズン以外で鼻づまりを意識することはほとんどなくなっていた。

「成長につれて治ったのか、ごく軽い鼻炎になったのだと思っていました」(女性)

 毎朝、枕にはよだれのあとがついていた。寝起きは極めて悪く、二度寝が日課。何度も目覚ましにせかされて、重い体を引きずって出勤する毎日だった。

「口を開けて寝ているんだろうな、とは思っていました」(同)

 そこで、花粉症対策も兼ねて、朝晩2回の鼻うがいを行ってみることにした。「特に劇的な変化は感じなかった」ものの、3週間ほどして、枕によだれがつくことがなくなり、口を閉じたまま目が覚めることに気づいた。寝起きも以前より若干よくなったと感じる。

「夜型人間だと諦めていたのに、ちょっと驚いています」(同)

 鼻づまりはばかにできない。睡眠はもちろん、仕事の効率や生活の質にまで影響する。改善したほうが、断然人生が豊かになるのだ。(編集部・澤志保)

AERA 2019年3月4日号より抜粋

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