ソロ活動をスタートさせ、さらなる活躍を見せる俳優、木村拓哉さんがAERAに登場。現在の活動や今後の展望について、話を聞いた。
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2018年、木村は一年の抱負として「自然体」という言葉を書にしたためた。
「構えない。今はまだ、(番組の)方向性や目的地をガチガチに固めなくてもいいんじゃないか」
その言葉通り、昨年8月から始まったインターネット冠番組「木村さ~~ん!」では、ドラマや映画では見られない木村の素の反応が垣間見られる。
木村がインターネット番組に出演するのは異例ともいえるが、彼の「新天地」はそこだけにとどまらない。
映画「検察側の罪人」では、暴走した正義感で自らの手を汚す罪人役を演じたほか、プレイステーション4ソフト「JUDGE EYES:死神の遺言」では、主人公のゲームキャラクターを熱演。さらに年末には、中国語圏最大のSNS「Weibo(微博)」に公式アカウントを開設し、国内外のファンをあっと驚かせた。まさに目的地を決めず、様々なメディアの海を泳ぎ渡るような活躍を見せた一年だったといえる。
「(Weiboを始めて)皆さんがSNSを熱心にやる感覚がわかりました。離れていても仲間やファンの皆さんと繋がっている感覚が持てるのはいいよね」
これまでにアップしたのは中国語の自己紹介動画やジムでの自撮り写真など。
「皆さんは色々凝ったものを上げてますけど、僕は非常にシンプルに、日々の出来事を発信していきたい」
ここでもあくまで自然体だ。
年が明けた1月18日からは、自身初の刑事役となる映画「マスカレード・ホテル」が公開された。目的地を定めない航海は、今年も続くのだろうか?
「2019年の抱負は『志』。何事にもこれを高く持っていたいと思うし、ほかにも試みてみたいことが控えてる」
木村の目は、すでに次の目標をはっきりと捉えている。(ライター・澤田憲)
※AERA 2019年1月28日号