心から感謝しているのはライブ・エイドの後、お忍びで最後の来日をしたとき。「MLならいいよ」って単独取材させてくれたの。プライベートな滞在だから、他はどこもできなかった。でも、そのときに限って私は行けなかった。それが心残りね。

 フレディはカリスマ、ブライアンは学者肌、ロジャーはロックスター、ジョンはやさしい普通の人だった。ジョンとフレディも仲が良かったのね。だからフレディの死後、彼が表舞台から身を引いたのも分かる気がする。

 クイーンはファンには身近なバンドだったと思う。映画も、英雄伝にもスキャンダラスにもしなかったところがよかった。史実と違うところがあっても、彼らの本質は描かれていたと思うな。

AERA 2018年12月17日号

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