

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2006年に初演した劇団☆新感線の「メタルマクベス」が新たな劇場、新たな演出で蘇る。公演を前に演出家のいのうえひでのりと脚本家の宮藤官九郎に話を聞いた。
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――シェイクスピアの4大悲劇の一つ「マクベス」を下敷きにしながら、宮藤官九郎が大胆に脚色した「メタルマクベス」。劇団☆新感線の作品の中でも、特に「音楽」を重視し、生バンドにこだわる“音モノ”作品だ。初演時と大きく違うのは、何と言っても観客席が回るステージで上演するということだ。
宮藤:いのうえさんから「今回は360度の劇場でやるから」と言われた時は、それがどういう状態なのか、全くイメージできませんでした。でも、昨年(そこで上演した)「髑髏(どくろ)城の七人 Season花」を劇場で観た時に、「なんだ客席が回るのか」と腑に落ちました。あたかも舞台が回っているように感じさせるんだ、と。この劇場は、演出家の人はみんな(舞台)裏を見たくなりますよね。
いのうえ:関係者はみんなツアーを組んでます(笑)。
宮藤:裏を見せてもらったことで納得したり、なぜ動かないエリアがあるんだろう、映像はどこから打っているんだろうとか。最初に見た時は、舞台の構造ばっかり気になりました。
いのうえ:最初は稽古していても不安でしたよ。シーンを作るのにすごく時間がかかりました。無駄な動線はいっぱいあったの。でも、「髑髏城」の1年半の経験の積み重ねで見え方や、どうすれば観客にウケるのかなどもわかってきた。
宮藤:確かに舞台の使い方は回を追うごとに洗練されてきていたし、「メタルマクベス」が近づくにつれてリアリティーを持って観られるようになりました。今回の一番の挑戦が生バンドが入ることなんですよね。
いのうえ:これが大変なんですよ。スクリーンで場面が変わっていくからスピーカーを置くところがない。場面ごとに音像が変わるんです。音響泣かせの小屋ですね。バンドを置く場所はまだ秘密です(笑)。