今季、オランダ1部リーグのフローニンゲンに移籍した堂安律(19)は、30節までにリーグ戦7ゴールと結果を出しており、監督交代を聞いてこう話した。
「監督が代われば、メンバーもシャッフルされる。呼んでもらえれば、やる自信はあるので(自分のプレーを)見てほしい。残りシーズンは少ないですが、なんとかアピールしたい」
ハリルホジッチ監督のもとでDFとして起用されてきたフランス1部リーグのマルセイユに所属する酒井宏樹(28)は13日、クラブが劇的な逆転勝ちでヨーロッパリーグのベスト4進出を決めたあと、こう漏らした。
「(監督交代について)現場としては自分のプレーに徹するだけ。監督に対していろいろ思っていた選手もいたとは思うが、それをいま言う必要はない。西野さんを信じてやるしかない」
また、自身が前評判の低かった2012年のロンドン五輪でベスト4に進出したことに触れ、「結局、W杯も短期決戦。予選でよかったチームが本大会でもつねにいいかはわからないし、その逆もある。周囲を見返したいとチームがまとまることもある」と、必要以上に危機感を抱くことはないとした。
セルビア、サウジアラビア、オーストラリアなど、予選と本大会の間の指揮官交代は決して珍しくない。サウジアラビアは1994年のアメリカ大会直前の春に監督を代えてグループリーグを突破したが、成功例ばかりではない。くしくも西野氏は就任会見で、「少なくともグループリーグを突破する力を見せたい」としたが、その道は平坦(へいたん)ではなさそうだ。(スポーツライター・栗原正夫)
※AERA 2018年4月23日号