
ザ・グレート・サスケさんが、地方拠点の先駆け「みちのくプロレス」を旗揚げして25年が経った。当時は地方を本拠地とするスポーツ団体は珍しかったが、今やエンタメも地産地消の時代となり、次々と新しいプロレス団体が生まれている。
* * *
東京湾岸の埋め立て地。配送センターが立ちならぶ倉庫街の夜は暗い。ぼんやりとした明かりを目指して歩いていくと、暗闇の中から徐々に人の姿が現れた。新木場ファーストリング。後楽園ホールがプロレスの聖地であれば、ここはインディーズプロレスの聖地と呼ばれている。
今年25周年を迎えたみちのくプロレス(以下、みちプロ)の東京大会。みちプロは、東北楽天ゴールデンイーグルスもベガルタ仙台もない時代に、故郷・岩手県でザ・グレート・サスケさん(48)が旗揚げした団体だ。
「いきあたりばったりや思いつきではありません。プロレスならできるという確信があった」