《亡くなる1週間前ごろから「おまえが離れたら俺は死ぬ」「一緒に死んであげるよ」などと詰め寄られ、困惑した娘が副店長氏によって自死へと追い込まれたこともわかりました》

 実父が娘の訃報を知ったのは、実母からの電話だった。

「警察署から確認に来てほしいと前妻に連絡があり、私が同行しました。娘はいまにも起きそうなんだけど、おでこにおでこをゴツンてつけても冷たくて。立っていられなくなりました。腰が抜けるってこういうことなのかと初めてわかりました」

 それから約1カ月後、実父とそのいとこ、実母、養父の4人は副店長と面会する機会を得たという。いとこが振り返る。

「副店長は泣いて真っ青で『ごめんなさい』とは言うものの、『自分がいなければ彼女はダメだった』『一緒に死のうと言うことで彼女は立ち直るんじゃないかと思った』とか不思議な言い訳を繰り返すばかりでした」

 しかし、女性は日々の出来事を、詳細に日記に残していた。

不倫とかするような人ならこんなに慕ってないけど、なんでこんなにすかれてるのか意味わからん」

「年に3回くらい、お前を本当に可愛いと思う神角度に出くわすんだけど、横なんだよな……って言い出して、横向いてみ?と言われ、やだっていったら、愛されたくないの?って言われた件。妻子持ちには愛されたくないだろ」

「ドンキ行って日用品を買うのに付いてきて、家までよく分からないっていってたら経路勝手に調べて付いてきた。勘弁してくれ。こええよ」

 日記からは、半年以上も抵抗したが、副店長に何度もアパートに上がり込まれ、性交を強要されたことが読み取れる。

「ただの上司と部下の関係がよかった。師弟関係に戻りたいです。お願いします」

 自死を選ぶ2カ月前の日記だ。しかし、副店長は応じなかった。実父は言う。

「娘にとっては初めての男性経験だった。普通の恋愛ならともかく、向こうに妻子がいて不倫だけは絶対にだめだと。それでも言い寄られ続けてそういう関係になってしまったことを後悔して、元の師弟関係に戻りたいと願う娘に『一緒に死のう』なんて、一番言ってはいけないことではないですか。誰か一人でも店のスタッフが本気で副店長に注意をしていてくれたらこんなことにならなかったはずです」

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