その危うさが、加計問題や森友問題での脇の甘さとして露呈したとして、安倍氏に「もう能力の限界」と退陣を勧める。
「第1次政権と合わせて5年半もやったんだし、辞めたらいい。トップが代われば風通しがよくなる。嫌なら即衆院を解散してほしい。民進党は相変わらずポップコーンがはじけたみたいで、すぐ代表選に出るとか、離党するとか、国民がうんざりするのはわかるけれど、自民党を大勝ちさせるとは思わない」
ではその時、自身は。前回の14年衆院選で出馬を見送った新潟5区から再び出るのか。
「私ですか? 今は出ませんよ。忙しくて」
東京の自宅に山積みの父の遺品を田中角栄記念館に展示する相談や、越後交通会長としての仕事で毎週新潟との間を往復。元文科相として子どもの貧困対策の「子ども食堂」に関わる。「主婦業で料理も作り、講演もあって結構充実してます」
でも政界引退とは口に──。
「しません。私の最大の関心は政治。そういうDNAです。バッジをつけて国会議員や東京都知事や新潟県知事にならなくたって、やりたいことはできる」
そして、笑いながら付け加えた。「わかんないでしょ、将来何が起こるか。明日死ぬかもしれないし。日本が突然大統領制になったら、選挙に“はーい”と出るかもしれませんよ」
(構成/朝日新聞専門記者・藤田直央)
※AERA 2017年6月26日号