──ただ、現代は多くの人にとってちょっと窮屈ですよね。
僕ら業界人は一般の会社に勤めている方から見ると、服装とか髪形とか自由なところがあると思うんですが、表に出るとなると、公序良俗に反しない、いわゆる「正しさ」のようなものをどこかで求められる。と同時に、一方ではそこから少しはずれた顔を求められることもあって。そのバランスが難しいですよね。でも、自分でキャラ設定して、その人物像を演じられるほど簡単なものじゃない。やっぱり「その人らしさ」の延長線上でやっていかないと。作られたキャラだと、まぁ、長持ちはしませんよね(笑)。
──そういう意味では、今回の役がうらやましい、と。
アウトローと呼ばれる人や自由人のあり方って、その時代によって違うと思っています。都城静はアウトローになりきれない男。中途半端な格好悪い男です。でもよくわからないけれど、格好悪いからこそ格好いいところがあるような。僕自身もどこかで「こうだったらいいな」と思う生き方を体現している人。現代を生きる自由人、憧れてしまうようなキャラクターにしたいという思いで演じました。
映画「SCOOP!」は、10月1日から全国で公開される。(構成/編集部・片桐圭子)
(AERA10月3日号では4ページにわたり、インタビューの全文を掲載しています)
※AERA 2016年10月3日号