「正直、出身大学の自慢ができる人はうらやましいです。努力しなくても仕事が回ってくるわけですから。でも、うまく言えないけれど『あいつら許さないぞ』と思ってます(笑)」
と話すのは、『外資系OLは見た! 世界一タフな職場を生き抜く人たちの仕事の習慣』の著書があるずんずんさんだ。大学受験に失敗し、滑り止めだった首都圏の「三流私立大学」を卒業後、埼玉県内でOLに。一念発起して外資系投資銀行に入り、現在はシンガポールにあるIT企業で働く。実力で勝負できる海外は、とにかく働きやすいという。
「学歴コンプレックスがありました。私の場合は、このままでは終われないという反骨心があったから、ここまでやれた」
努力次第で学歴の壁を越えることはできるのだ。
●学歴は武器であり誇り
一方、『女子校育ち』の著書があるコラムニストの辛酸なめ子さんは、学歴肯定派。
「あいさつ代わりに、学歴や家柄の話をするのは、自分自身の波動を高める儀式のようなもの。学歴は立派な武器であり、誇りなのです」
辛酸さん自身は、都内の有名中高一貫校、女子学院の出身だ。勉強がハードで、自立を促す校風の影響を自然に受けてきた。
「若い頃に過ごした環境は、人の価値観に大きな影響を与えます。勉強に没頭する校風であれば、社会人になってもどこか優等生の雰囲気をまとい、お嬢様学校出身であれば、育ちの良さを演出し、ショートケーキの周囲についているラップをフォークで上手に取ってみせることも。友人関係はずっと続きますし、生活スタイルを変えることはできないのです」