20代後半の営業担当者が、クライアントに新しい提案をすることになったのでアドバイスしてほしいと、20~30代の7人を招集した。だが、仕切るべきその彼は、着地点も時間も決めずに、話をまとめる判断もしない。PRのタイミングをいつにするかを決めようとしても、それぞれの担当者が意見を言って終わり。平行線だ。

 そんな雰囲気だから、参加者はスマホを頻繁にチェック。電話やメールがあると、自席に戻って対応する。10分、20分後に戻ってくると、抜けていた間にどんな内容を話し合ったかが説明される。まるで壊れたテープレコーダーを聞くよう。男性が参加してからでも、3時間半もの時間が費やされた。

「こちらにも仕事や予定がある。招集するなら、しっかり準備してほしいし、コスト意識を持ってほしい」

 NTTデータ経営研究所が2012年にインターネットで行った調査で、会議の課題について尋ねたところ、「無駄な会議等が多い」がトップで45%にのぼった。無駄な会議に悩んでいる人は多いのだ。(アエラ編集部)

AERA  2016年4月4日号より抜粋

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