「浜田さんはどうしても仕切りを求められる立場ですが、ローカル番組なら、役割という“タガ”を外せます。自分がやりたかった笑いの原点に戻れる実感があるのかもしれません」

 視聴率に一喜一憂し、コンプライアンスや自主規制、スポンサーへの配慮。全国ネットでは自分たちの本当にやりたいことが実現できないと不満に感じる人気芸人たちの横顔が浮かび上がってくる。テレビ解説者の木村隆志さんは、こう指摘する。

「SNSで情報が一気に拡散されるため、番組でも言いたいことが言いにくい状況なのは間違いありません。さらに視聴率にとらわれる東京のテレビ局は、生活情報バラエティーやクイズ番組を連発しがち。そのため“似た番組ばかり”“面白いのに打ち切られてしまう”という苦々しい思いもあるのでしょう」

(文・まつざきみわこ)

AERA  2016年2月15日号より抜粋

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