「グローバル人材」に必要なのは、語学力だけではない?(※イメージ)
「グローバル人材」に必要なのは、語学力だけではない?(※イメージ)

 仕事での海外赴任はもちろん、企業内にも外国籍の社員が増えてきている昨今。「グローバル人材」に必要なのは、語学力だけではないようだ。

 海外赴任前の管理職クラスが受講する「グローバルマネジメント研修」という公開講座がある。ロールプレイ主体で「生きたコミュニケーション」が学べるという。外国籍の社員とのコミュニケーション、ひいては「グローバルビジネス」なるものを体感できそう、ということで、記者も実際に参加してみた。

 当日与えられたお題は「外国籍の部下が、社内の写真をSNSにアップしたら」。それを英語で?と思ったら、日本語でいいと言われて拍子抜けした。

 気を取り直して上司役。「社内には機密書類もあるから、公開しちゃダメだよ」と注意したところ、部下役の参加者は、「私の写真に、そんなものは写っていません」とあっさり。

 ぐうの音も出ず、会話は一瞬にして終わった。

 こんなお題もあった。「商談中、部下が携帯電話の応対をしたら」。同じく上司役の私は、「商談中に携帯に出たら、お客さんにも失礼だよね。今度からやめない?」と問いかけたが、今度の部下役はだんまり。訳を聞くと、「まずは電話に出た理由を聞いてほしかった」と言う。

 グローバル人材戦略研究所の社長でこの日の講師を務めた小平達也さんは、こう指摘する。

次のページ