古市憲寿さん(30)ふるいち・のりとし/ツイッターが炎上することもある。でも「好感度の高い人の名で検索をしても悪口が見つかるんだから、しょうがないと思う」(撮影/写真部・植田真紗美、協力/玉川学園)
古市憲寿さん(30)
ふるいち・のりとし/ツイッターが炎上することもある。でも「好感度の高い人の名で検索をしても悪口が見つかるんだから、しょうがないと思う」(撮影/写真部・植田真紗美、協力/玉川学園)
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“若者代表”として、テレビや雑誌で見かけることが増えた古市憲寿(のりとし)(30)さん。とらえどころのないキャラクターながら、人とのつながりを大切にする一面もある。

 打ち合わせのあと、ひょい、と持ち上げたトートバッグが目についた。紺色のジャケットに、薄いブルーのシャツ。「軽さで選ぶ」という服とバッグの組み合わせが、なんだか夏らしく、爽やかに見えた。

「ボーダー、イイですね」

 そう声をかけると、表情を変えないまま、ロジカルに解説を加えた。

「ボーダーは好感度が高いって言われていますよね」

 むむ。5秒前までは爽やか王子だったのに、口を開くと、ときに「KY感」が漂ってしまう。

 あるテレビ番組では、キスを「唾液の交換」と表現し、共演者を驚かせた。子どもについても、「子どもがいる社会は健全」としながらも、「汚いと思っちゃう」と発言し、やっぱり物議をかもした。若者代表と言われながら、今年、30歳になった。

 2010年、東京大学大学院在学中に発刊した共著『希望難民ご一行様』(光文社)がヒット。古市憲寿の名は当時、新進気鋭の社会学者として世に広まった。現在まで定期的に自著を発表しながら、ニュース番組のコメンテーターなどの仕事を着実にこなす。上記のような言動から「若者代表」という役割を与えられ、テレビ番組では戦後を語り、内閣の各種委員にも招聘されている。

 そんな古市さん、もともとは人見知りな性格。でも仲良くなりたい人はいるから、ストレスなく付き合える方法を模索した。いくつかのスタイルができた。

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