一つ目は「影響」。組織全体のビジネスの規模において、どれくらいの影響度があるのか。二つ目は「折衝」。社内でだけの折衝か、外部とヒト・モノ・カネに関するギチギチとした交渉をしなければいけないのか。三つ目は「革新」。個人としてイノベーションを起こす役割か、リソースを駆使してより大きな革新を起こすポジションか。四つ目は「知識」。経営者として必要なレベルか、現場レベルか。これらのポイントを精査して評価するという。

ヘイの場合は、マネジメントノウハウ、思考の挑戦度、行動の自由度、職務規模に対するインパクトなどのモノサシで「仕事の値段」を測る。

「行動の自由度は、単純作業か、標準化されたものか、先例があるか、経営方針に基づくものかなどがポイント。職務規模に対するインパクトは、アウトプットの定量的な大きさを問う。事業部長の場合は、ずばり売り上げで測ります」(高野さん)

 両社ともに、これらの評価項目の配点は等分ではない。現場レベルにはノウハウを重視する一方で、上位ポジションには説明責任のウェートを重くする。

 そのうえで、例えば、行動の自由度はDだから○点、職務規模はSだから○点などと値付けし、合計○点だから年収はいくらと決める。さらに、各職務の市場価値を加味するケースもあるという。

 いま給料体系を変更している大手企業はほとんど、このような外資コンサルと組んで「新・課長の値段」を決めている。

AERA 2015年7月13日号より抜粋

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