頭脳明晰で美しい。東大卒美人が注目されている。ダブルの強みをもつ彼女たちには、実は葛藤もあったようだ。
すらりとした長身でモデルのようにスーツを着こなし、愛らしい笑顔の山口真由さん(31)は、こう話す。
「“才色兼備”という言葉が大嫌いでした」
女性は頭がいいうえに美しいと、ひときわ注目され、もてはやされる。そういう風潮に違和感があった。
「もてはやされるということは、“才”と“色”は両方兼ね備えられないものという前提があるから。それはおかしいんじゃないかと思っていました」
山口さんは今、弁護士として企業のM&Aなどを手がけるかたわら、本の執筆やニュース番組などへの出演もする。東京大学を首席で卒業という飛び抜けた頭脳に加え、その容姿にも注目が集まり、活躍の幅が広がっていることは間違いない。今はそれを自然に受け止められるが、かつては「知性」と「美」のどちらを追求するかで極端にぶれたこともあった。
大学時代は「女であることをかなぐり捨て」、学業に励んだ。きっかけは新入生歓迎コンパ。100余りある学内のテニスサークルで東大女子が入れるのは三つほど。新歓コンパに行くと、男子学生3千円、他大の女子大生は無料。なのに「東大女子」だけは2千円とられた。