スマートフォンの世帯普及率が3月末で54%(内閣府・消費動向調査)になった。しかし一方で、その最大の魅力であるアプリを使いこなせないこともあるのでは。というわけで、記者がスマホアプリを活用しまくって、一日を過ごしてみた。

「ウォ~オオオ~ウォ~!」

 その朝は、大男の断末魔の叫びから始まった。こちら、「Walk Up! Ararm Clock(ウォークアップアラームクロック)」という目覚ましアプリ。ただし、wake(ウェーク)じゃなくて、walk(ウォーク)。スマホを手に決まった歩数を歩き回らないことには、叫び声などの目覚まし音がやまない意地悪系だ。もちろん、いやでも起きる。

 続いて朝のトイレへ。お通じ記録アプリ「ウンログ」を起動する。出たソレの色や形、大きさなどを選択肢から選んでレコーディングすると、健康管理や便秘解消に役立つらしい。今日のウンスコア「74ポトン(満点は100ポトン)」をいただいたところで体重計へ。

 毎日の体重測定も「Visual Diet(ビジュアルダイエット)」で記録することにした。レコーディングダイエットのためのアプリは山のようにあるけど、こちらは決まった部位を毎日写真に撮って、パラパラ漫画にできる機能がミソ。みるみるシェイプして悦に入る……日が来るかどうかは別にして、とりあえず自分撮り&タイマーで振り袖(二の腕)を撮影しておこう。

 次は犬の散歩。歩数は、位置情報でどこを移動したのかをログしてくれる「Moves(ムーブス)」にカウントしてもらうことにして、ずっと前に買った「今昔散歩」を引っ張り出す。現在地が江戸や明治時代の地図のどこなのかひと目でわかるアプリで、マンネリになりがちな散歩がちょっぴり知的に。長くホーム画面の肥やしになっていたが、なんだ、いい物持ってんじゃん。

AERA 2014年7月21日号より抜粋