近年学生などの間で広がる恋愛観は、従来のものとは少し変わってきているようだ。ときにはそのゆがみから、ストーカーなどに発展することも少なくない。
学生らに話を聞くと、近年、携帯やスマホで相手を束縛する動きがとても多いという。相手の携帯やスマホを壊すのは当たり前。異性との通信履歴は削除させ、内容確認のためメールを自分の携帯やスマホに転送させる。自分がメールや電話をしたら10分など制限時間内に返信しなければいけない「ルール」を作り、守らせる。
被害者は女性に限らない。ある男子学生は元交際相手に当時、寝る間際までLINEのやり取りをさせられ、先に寝ると翌朝何十通と非難するメッセージが来るため「怖くて先に眠れなかった」と嘆いていたという。ストーカーやDV(ドメスティック・バイオレンス)に関する著書がある伊田広行さんは、「社会そのものが、こうしたゆがんだ恋愛観を肯定している」とも指摘する。