北京在住のジャーナリスト、陳言氏によると、中国では、10年の尖閣諸島沖漁船衝突事件以降、ネット上で琉球独立論が広まっていると言い、
「中国外交部や政府系メディアは沖縄を中国の属国とは考えていないが、一部メディアやネット上では沖縄の独立論を利用しようとする動きがある」
と指摘する。一方、
「沖縄でも、独立論は昨日今日の話ではない」
元県知事の大田昌秀(88)はそう言って歴史をたどる。
「1609年の薩摩の琉球侵攻以降、沖縄の人々は、ずっと人間扱いされてこなかった。たえず他人(日本)の目的を達成する手段とされてきたんですよ」
と沖縄独立論の土壌を耕しているのは本土の側だと指摘する。(文中敬称略)
※AERA 2013年6月24日号